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イツァーク・パールマン★伝説のヴァイオリニストの喜びの音を聴く@サントリーホール2017年10月29日

   

サントリーホールでイツァーク・パールマンのヴァイオリンリサイタルを聴いて参りました櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!

バッハ:毎回「今回で最後かもしれないよ!」と言われて(高齢につき)、今年でパールマンは3回目だよ(笑)

という、72歳の伝説のヴァイオリニストを初めて生で聴く事ができ、幸せをかみしめております。

素晴らしい、本当に素晴らしい音楽って何かこう、人類共通の財産にタッチするような幸福感を感じますが、正にそれでした。

Official Site:Itzhak Perlman

Wikipedia:イツァーク・パールマン

今回のリサイタルの日本語サイト:イツァーク・パールマン ヴァイオリンリサイタル

楽器を弾く喜びに満ちあふれていて

電動車椅子に座ったまま繰り出されるその音は、美しく、限りなく美しく、楽器を弾く喜びに満ちあふれていました。

特に、この曲を弾く時のパールマンの顔が、口を開いた笑顔で、それはそれは嬉しく楽しそうな表情で・・・なんか思い出すな・・・

そうだ、笑った白イルカだ、巨匠に対してすみません。でも、恵比寿様のような、御利益のありそうな(笑)、素敵な笑顔が、とてもとても印象的で。

いやほんと、こんなお顔でね、そりゃぁ、じーんとしあわせな気分になるんですよ。お人柄ですかねぇ、やっぱり。そういう音楽を自分が好むのかもしれません。

難しいことは分からないのですが、とにかく高音の美しさが印象的で、円熟した、落ち着いたおおらかさがありながら、宝石のようにキラキラした音で。

それを、リニューアルオープン(今年9月)後、初めてのサントリーホール、音も舞台の美しさも素晴らしい会場で聴く事ができて、幸せ2割増でした。

あ、サントリーホールのバーは東京會舘が運営しているようで、大好きなプティフールを頂くことができたことも、さらに幸せ1割増でした♪

【食卓ブログ】分かる人に贈りたい〜東京會舘のプティフール〜

この半生なクッキーが、最高に美味しくて、バッハ君も珍しく美味しいを連発してました。

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オレンジジュース:400円
プティフール:2個で600円

ちなみに、ランチは日曜日もやってる津つ井さんがオススメです。
にっぽんの洋食ここにあり★津つ井総本店@赤坂:ビフテキ丼は必須

それにしても観客の平均年齢の高さがハンパ無かったです。

澄んだフラジオ!そして羽を持っているかのような右手の軽さやわからさよ!

チェロとは違うのだとは思うけれど、同じ弦楽器を弾く者として←をいおこがましいぞ そういう視点から見てしまう。

まずは、シューベルトの最初の方で「フラジオ」が出て来たのだけれど、その音が、濁りなく、軽やかで、切れるような澄んだ美しい音で、夢の世界へうっとり。

あんなフラジオがどうやって出せるのだろう・・・あぁ。

また、チェロとは違うのだとは思うけれど、弓を持つ手の柔らかというか、軽さというか、手で弾いている訳ではないことを再確認。

ついつい手に力を入れて「弓と弦をこすり合わせるその音」を出そうとしてしまうのだけれど、それは「響かせる」こととは全然違う音な訳で、潰れた汚い音になってしまう。

観客に届く音は、楽器の中で共鳴して、こう、わんわんわん〜と響いて行く音なのだから、力を入れたってダメなのだよこずえさんっ!と思っても、やっぱり手に力が入って、ぎゅうぎゅうと音を出そうとしてしまうんですよねぇ。。。巨匠の演奏を前に、そんなこと考えるのすらおこがましいのですが。

バッハ:バイオリンっておもちゃみたいに簡単に音が出る楽器なんだって錯覚するよね、パールマンの演奏を観ると。

激しく同意でした。

インディペンデンス

また、最近のコンサートでは稀に見る、質の良い豪華カラーパンフレット(富士ゼロックスさんのスポンサーのお陰)のインタビューの内容が印象的でした。

「インディペンデンス」という考え方についてお話をされていて、それは、

例えばこの音楽をどういうふうに表現するのかということを自分で決めるのです。・・・さらには「自分の音を聴く」ということにもつながる重要なことなのです。

中略

音楽の本質を感じる以前に、その音楽をきちっと正しく弾くことにとらわれてしまっているのですが、それは大きな間違いです。直感を持ちながら演奏することがとても重要なのです。

そんなの上手になってからでしょ!と、いつも思うのだけれど、多分、そう思っていたら、ちょっと上手になっても「音楽をきちっと正しく弾くこと」にとらわれ続けてしまうのだと思う。

有り難いことに、櫻田の先生はいつも「どんなイメージでこの曲を弾きたいか」をいつも問うて下さるので、「えー、なんかこう、妖精ダンスな感じ←いつもの逃げ口上」とかいう適当な回答で逃げてはいけませんね・・・。

直感自体は自然に出て来るものなので教えることができません。それは練習を重ねたうえで自然に出て来る心の問題なのでしょう。

「練習を重ねたうえで」だってよ、こずえさんっ!(最近サボっている)

#チェロのレッスンレポ、溜まってるんですが、少々お待ちを!

セットリスト

・シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第1番 ニ長調
作品137-1 D.384
Schubert : Violin Sonata (Sonatina) in D Major Op.137 No.1 D.384

・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47「クロイツェル」
Beethoven : Violin Sonata No.9 in A Major Op.47“Kreutzer”

・ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調
Debussy : Violin Sonata in G Minor L.140

印象派フランス系大好き派としては、曲としてはこれが一番好きでしたが、Youtubeになかったので、レーピンの演奏を貼っておきます。

・ヴァイオリン名曲集 (当日パールマン氏がステージ上からご案内いたします)

いや、ここがパールマンのリサイタルの真骨頂なのかもしれません。聖子ちゃんのコンサートでいう、中盤〜後半でやる懐かしの名曲メドレーみたいな。

ステージに持ち込まれた楽譜の束から、パールマンが気まぐれに選び出した曲を、伴奏者のロハン・デ・シルヴァが伴奏用の楽譜を、これまたピアノの上に山積みにされた楽譜の中から探し、その間にパールマンがチャーミングなしぐさをしたりして観客の笑いを誘い、パッと弾き始める・・。

長年のパートナーである二人の息の合ったやりとり、ユーモアを交えたパールマンの曲紹介、今日この場だけのセットリストを聴く幸せ・・・そして、あぁ、美しい小品の数々よ!

チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
フィオッコ:アレグロ
クライスラー:クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ
プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」より行進曲
J.ウィリアムズ:シンドラーのリスト

クライスラー:中国の太鼓

アンコール
ヴィエニャフスキ:エチュード.カプリースより第4番

クライスラーの曲をいくつかやってくれたのは嬉しかったのだけれど、一番聴きたかったのはこの曲だったのが、唯一残念なことだな・・・きっとまた来日してくれるであろうことを期待して!

YO-YO MAとも度々共演。いろいろあったオバマ大統領の就任式とか。

巨匠と呼ばれる方々の演奏は、音楽に疎くよく分からなくても、でも魂に直接訴えてくる何かがある。

それは人類共通の財産的なもので、限られた人だけが到達し、表現できるものだけれど、誰もが「感じる」ことはできるもので。

そこまで到達することはもちろん出来ないのだけれど、何かを伝えられるようになりたいなと思うけど、とりあえず左手の薬指と中指が開かないのが悩みの、へっぽこチェリスト@40歳で始めてまだ2年半 でした。

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